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抜歯後感染 ドライソケットへの対応について
ドライソケットとは?
ドライソケットとは、抜歯した穴の骨が露出したままになり、骨に細菌感染が起きている状態です。
通常、抜歯後は歯を抜いた穴に血液が溜まって固まり(血餅 けっぺい)、そこに血管や細胞が新しくでき、傷口が治っていきます。
しかし、抜歯後感染が起こると、抜歯窩の血餅が欠如し骨面の露出、創部の治癒不全をおこし、
術後数日(3~5日後)から強い痛みが出てきます。
どの部位でも抜歯後感染の可能性がありますが、特に下顎の親知らず抜歯後に起きることが多いです。
当院でのドライソケット時の対応 痛みを早く取り除いてあげることが最大の目的です
1.抜歯窩に貯まっている食片や汚染物を、生理食塩水の水銃で2~3回十分に洗い流す。
2.スポンゼル®(止血用吸収性ゼラチンスポンジ、アステラス製薬)に局所麻酔軟膏を付け、軟膏が骨面に
当たるように下に向けて抜歯窩に填入する。その上にスポンゼルをもう1個追加填入し抜歯窩を充満させる。
※抜歯窩内に入れる局所麻酔剤の軟膏(当院常備):プロネスパスタアロマ、ハリケインゲル
3.痛みに対して鎮痛剤・感染に対して抗生物質を追加処方を行います。
→ 3~4日ごとに経過確認と、上記1.2.処置を行い、創部が上皮化するまで経過フォローしていきます。
下顎智歯抜歯後感染
※智歯の抜歯ナビゲーション(クインテッセンス出版)笠崎先生・木津先生著書より 転載許可
笠崎先生:親知らず抜歯とドライソケットの相談コーナー リンク https://www4.hp-ez.com/hp/oyashirazubasshi
当院で抜歯手術を行う際は、事前に精密に検査を行うと同時に、術後リスクとその対応についても
必ず説明を行い、患者さんの了承同意を得て治療を行っています。
また、難度の高い親知らずや、術後感染をおこしやすい持病がある等の場合、専門性が高い病院と
連携・紹介することで、患者さんに安心して治療を受けて頂けるよう対応しております。
手術治療に対して、不安・心配のある方が多いかと思われます。
当院では、精密な検査と、丁寧なカウンセリングにしっかりと時間をかけて行い
安心して治療を受けて頂けるよう心掛けています。
ご不明な点・ご心配されている事などあれば、当院へお気軽にご相談下さい。